新築戸建てへの入居を控え、「防犯対策はどこまでやっておくべきか」と悩む方は多いのではないでしょうか。戸建てはマンションと違いオートロックがなく、1階の窓や勝手口など侵入経路が多いため、入居前の備えが安心につながります。
結論から言えば、戸建ての侵入窃盗でもっとも多い侵入口は「窓」とされており、優先すべきは窓まわりの対策です。面格子・センサーライト・防犯カメラなどの定番オプションは後付けでき、ハウスメーカーに頼むより外注の方が費用を抑えられるケースが多くあります。
この記事では、新築の防犯オプションの種類別費用相場と優先順位、依頼先の選び方を解説します。
戸建ての防犯はまず「窓」から
警察庁の統計では、戸建ての侵入窃盗の多くが窓からの侵入とされています。狙われやすいのは次のような窓です。
- 浴室・トイレ・洗面所の小窓:換気のため開けたままにしがちで、面格子がないと侵入経路になりやすい場所です。
- 勝手口まわりの窓:人目につきにくく、ガラス破りの標的になりやすいとされています。
- 1階の掃き出し窓:庭やバルコニーからの侵入経路になるため、補助錠やシャッターでの対策が定番です。
- 死角になる側面・裏手の窓:隣家との間や裏手など、通りから見えない窓は特に注意が必要です。
定番の防犯オプションと後付け費用の目安
主な防犯オプションの工事費込みの目安は次のとおりです。
- 面格子:1か所あたり約1.5〜4万円。浴室・トイレなどの小窓に取り付ける柵で、もっとも定番の窓防犯です。ステンレス製や可動ルーバー式は価格が上がります。
- センサーライト:1台あたり約1〜3万円(電源工事含む)。人の動きに反応して点灯し、夜間の侵入抑止に効果が期待できます。ソーラー式なら配線工事が不要です。
- 防犯カメラ:1台あたり約3〜10万円。録画機能付きの本格型からWi-Fi接続の簡易型まで幅があります。ダミーカメラとの併用でコストを抑える方法もあります。
- 補助錠・防犯フィルム:数千円〜2万円程度。窓のクレセント錠に追加する補助錠や、ガラス破り対策のフィルムは低予算でも導入しやすい対策です。
- シャッター・雨戸:1窓あたり約8〜20万円。防犯と台風対策を兼ねられます。
優先順位のつけ方
予算内で効果を高めるには、リスクの高い場所から順に対策するのがセオリーです。
- 第1優先:小窓の面格子:開けたまま外出しがちな浴室・トイレ・洗面所の窓は、まず面格子で物理的に守ります。
- 第2優先:死角の窓と勝手口:人目につかない窓に補助錠・防犯フィルム、勝手口にセンサーライトを組み合わせます。
- 第3優先:玄関・駐車場まわり:センサーライトやカメラで「見られている」状態を作り、侵入をあきらめさせる狙いです。
- あわせて検討:網戸も開口部まわりの必需品です。防犯とは目的が異なりますが、同じ入居前工事としてまとめて手配すると効率的です。網戸の種類や選び方は網戸の選び方ガイドで詳しく解説されています。
依頼先の選び方と費用を抑えるコツ
防犯オプションはハウスメーカーの見積もりに入れることもできますが、外注との比較がおすすめです。
- ハウスメーカー経由:品質管理は安心ですが、中間マージンで2〜3割ほど割高になる傾向が指摘されています。
- 外注のオプション工事業者:面格子・センサーライト・カメラ・網戸などをまとめて依頼でき、費用を抑えやすい選択肢です。引き渡し後すぐの施工にも対応してもらいやすいとされています。
- 相見積もりのポイント:工事費・出張費の内訳、製品のグレード、保証の有無をそろえて比較します。
- 入居前施工のメリット:家具のない状態で作業でき、入居初日から防犯が機能する安心感があります。
入居前オプション工事の外注の進め方や費用感は、住宅オプション工事の解説ページで詳しく紹介されています。
設備に頼りすぎない「狙われにくい家」の習慣
防犯設備の効果を最大限に活かすには、日々の習慣もセットで考えることが大切です。侵入犯は「入るのに5分以上かかる家はあきらめる」傾向があるとされており、設備と習慣の合わせ技で侵入のハードルを上げることが基本戦略になります。短時間の外出でも窓とドアを施錠する、2階の窓も就寝時以外は閉めておく、郵便物をためない、長期不在をSNSで発信しないといった基本の積み重ねが、設備の効果を下支えします。また、家の周囲の見通しを確保することも重要です。背の高い植栽やフェンスは目隠しになる反面、侵入者の隠れ場所にもなるため、窓まわりの死角を作らない植栽計画が推奨されています。砂利敷き(防犯砂利)を家の裏手に敷いて足音が出るようにする方法も、低コストで追加できる対策として知られています。新築の入居前は、こうした外構まわりの防犯も含めて計画できる絶好のタイミングです。
まとめ
新築戸建ての防犯は、侵入経路になりやすい窓からの対策が基本です。優先度の高い順に、小窓の面格子(約1.5〜4万円/か所)、死角の窓の補助錠・フィルム、センサーライト(約1〜3万円)、防犯カメラ(約3〜10万円)と積み上げていくのが効率的です。ハウスメーカー任せにせず外注も含めて相見積もりを取り、入居前に必要な備えをそろえておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 面格子は自分で取り付けられますか?
市販品をDIYで付けることも可能ですが、外壁への確実な固定ができていないと簡単に外されてしまい、防犯効果が下がります。外壁の材質に合わせた施工ができる業者依頼が安心とされています。
Q2. 防犯カメラはダミーでも効果がありますか?
一定の抑止効果は期待できますが、見分けられるケースもあります。録画できる本物を要所に1台、ダミーを補助的に使う組み合わせが現実的です。
Q3. 2階の窓にも対策は必要ですか?
バルコニーや物置・カーポートの屋根から2階に上がられる侵入例もあります。足場になりやすい場所の上の窓には補助錠などの対策が推奨されています。
Q4. 入居後に追加で頼むこともできますか?
可能です。ただし入居前の方が作業がスムーズで、引っ越し直後の不在が多い時期を無防備で過ごさずに済むため、面格子など優先度の高いものは入居前の施工がおすすめです。
※制度・価格は実行日時点の情報です。最新情報は公式情報をご確認ください。
※本記事の費用相場・補助金などの情報は、建材・住設卸のSYAA(エスワイエーエー)が公開している解説ページを参考にしています。

